交通違反

みんないいかげんに路駐しているように見えるが、
結構駐禁を取られる。
フランスに来て間もない頃、ちょうど大統領選があって、
選挙の後恩赦で交通違反がチャラになるという噂があり、
ダンナも違反の罰金を支払っていなかったので、
てっきりこの国は罰金を払わずにばっくれることが可能だと誤解していた。
(ちなみにシラク当選後、本当に恩赦があった)

パリに行くとなかなか路駐できない。
何とかスペースを見つけて停めても、
「なんだか悪い予感がする」と思うとたいてい切符を切られる。
駐禁の場合、日本と同じように
フロントガラスのところに切符がはさんである。
おもしろいのは支払い方法。
tabac(タバ)という、もともとはタバコ屋さんなのだろうが、
ガムとか宝くじとかバスの切符とか
そういうこまごましたものを売っているところで
違反金支払い用の「切手」を買う。
(収入印紙みたいな感じ)
初めてのときは本当にそれでいいのか分からなかったので、
お店の人に違反切符を見せて「これを払いたい」と言うと、
きちんと該当額の切手を出してくれた。
駐禁の場合35ユーロ。
切手は二枚綴りになっていて、
一枚は違反切符の返信ハガキに貼って送り返す。
(送り先は違反金の会計センターらしい)
もう一枚は違反切符の複写になっている紙に貼って自分で保管。
違反日から30日以内に払えばOK。

最近(2003年11月)スピード違反の自動速度計測器が設置されたと
いうニュースをテレビでやっていた。
日本のネズミ捕りにそっくりだ。
テレビレポーターが実際に自分がそのレーダーに引っかかり、
送られてきたという請求書類を見せていた。
わ~、いやらしいシステムを導入したのね~と思っていたのもつかの間、
なんと我が家にもそれが送られてきたではないか。
ダンナがたまたま出かけていたときのものだ。
駐禁のときと同じ複写の請求書と
確かに私が運転していました、という誓約書みたいなもの。
機械計測なので間違って前後の車を違反ととらえてしまうことを
恐れているのだろう。
同封はされていないが、希望すれば証拠写真を
受け取れる(または送ってもらえる)らしい。
スピード違反の場合は罰金90ユーロだ。

フランスの警察も時々待ち伏せする。
以前我が家がUターンしたら、明らかに待ち伏せていたと思われる
警察に追いかけられた。
Uターン禁止の場所だったかと一瞬ひやりとしたが、
疑惑は「信号無視」。
赤信号なのに停まらなかったと言うのだ。
黄色にはなっていたけど赤ではなかったが…。
しかしここでそれを言っても埒があくわけがない。
幸い前科がなかったのとうちが外国人だったから(?)とで
今回限りは見逃してもらえた。

フランスはヨーロッパでも一、二を争う交通事故の多さらしい。
そのせいか交通違反の取締りが厳しくなっているような気がする。
車に運転マナーの向上を促すのも大切だろうが、
歩行者のマナーを向上させるのも必要じゃないかと
自分も運転するようになってひしひしと感じる。
だってみんな横断歩道のないところをがんがん横切るのだ。
若者だけじゃない、よぼよぼのおじいちゃんまで!!
いくらそのほうが近くてもそりゃ命取りというものだ。