なじみの薬局

フランスでは医薬分業で、
薬は医者からもらった処方箋を持って薬局に行く。
日本でも最近はこの方式が増えてきたように思う。
もちろん、処方箋さえあればどこの薬局に行ってもいいのだが、
気に入った薬局を見つけたら、そこに通うようにするとよい。
いいことがあるからだ。

なにがいいのか?

◎薬の履歴をつけてくれる

コンピューターに今まで買った薬の履歴を入力している。
何を買ったか一目瞭然。
薬の飲み合わせもチェック…してくれると信じたい。
幸い?その必然に迫られたことがないのでわからないが。

薬の相談を受けてくれる

手荒れで困っていたとき、薬局で皮膚科を教えてと頼んだら、
「行くヒマあるの?」「あんまりありません」
そうしたら、「本当は処方箋なしじゃ売れないんだけど」と言いつつ、
薬を出してくれた。
だいぶ顔なじみになってきた頃のことだった。
(でも結局この薬じゃ治らなくて皮膚科に行った)

また急に日差しが強くなって、
皮膚が負けてかさかさになったので、
友人に教わった太陽アレルギー用の化粧水を求めて行ったところ、
「うちではそのブランドは扱ってません!」と一蹴。
唖然としている私に
「あなた、アレルギーなの?(そうは見えないけどと目が言っていた)」と
別のアレルギー用のクリームを選んでくれた。
これはすごく効いた。

◎よろず相談もしてくれる

近所に知り合いがほとんどいない我が家の場合、
いろんなお医者さん情報は全て薬局。
「○○医を教えて」と言うとすぐ教えてくれる。
小児科も内科も皮膚科も外科もみんなここで教えてもらった。
すっかり常連になっている小児科の先生との出会いは、
この薬局抜きでは不可能だった。

◎とっさの治療までしてくれる

薬局で買い物をしている最中、
らんちゃんがベビーカーから転落!
後頭部をすりむいたことがあった。
慌てる私の元にすばやく薬剤師さんが来て、消毒したあと
「これを夕方10粒飲ませて。それでもう大丈夫だから」と
小さな錠剤をくれた。
店内で起こった事故だったので、責任を感じたのか、
その薬はただでくれたのだ。
傷に飲み薬なんて本当に効くのか?と半信半疑だったが、
大したことない傷だったせいもあり、
大事には至らなかった。

私のなじみの薬局はフランス語しか話せないマダム(オーナーか?)のほか、
英語も話せる薬剤師5,6人、全て女性。
薬剤師は白衣を着ているのだが、
マダムはいつもおしゃれな格好をしていて、白衣は着ていない。
店内には黒い毛の長い小さな犬がいつもいる。
これがフランス流?