RERでの出来事

パリ在住の友人宅に誘われて、フランスに来て1ヶ月もたたないうちに
RERに乗ることになりました。
RERとは郊外を走る高速地下鉄のことで、
郊外では地上を走っていますが、パリ市内では地下鉄になります。
東京や横浜在住の方なら
東横線の日比谷線直通電車をイメージしていただければわかるでしょうか。

パリの地下鉄と聞くとちょっと怖いイメージがあったけど、
昼間だし一本で友人宅まで行けるというので行くことにしました。
またもや家のガイドで乗り方の予習。
どうやらオランダとあまり変わらないらしい…。

カルネ(回数券)が存在し、タバ(タバコ屋さん)で買えるらしいので、
「きっとフランス語しか通じないんだろう」と思いつつも
行きがけのタバに寄ってみました。
まず「カルネ」が通じない!
やっとのことで通じると、今度はなにやら言っているが、分かるわけがない。
どうやら「何のカルネが欲しいのか?」と言っていると分かり、
RERのカルネが欲しいと言うと、なんだかないらしい…。
駅で買えと言われ、すごすごと帰る。

駅の切符販売機で一枚ずつ買うことにしました。
しかし!切符の種類がいくつもありました。
カルネのほか、パリ市内行き、空港行きなどあるのですが、
なんて書いてあるのか分からない。
ご親切にも英語版、スペイン語版など選べるつくりになっていましたが、
選んでも分からない私って相当なおバカだったんだろうか?
どうしようもなく近くにいたおばちゃんをひっつかまえて
「英語ができるか?」とたずねたら、ラッキーなことにわかるという。
そのおばちゃんに買い方を教わりました。
一つ疑問だったのは、「何人?」と聞かれ、4歳と2歳の子供の分まで
大人料金と同額の切符を買わされたことだった。
後で友人に聞いたら「子供はただよお」と言われてしまった。
一枚15フランもしたのに…。
帰りはもうばっちりねと思っていたのに、今度は郊外に帰るので、
切符の買い方が行きと違い、行く先を指定しなければならず、
またもやお手上げ。
またまた近くのおじさんをひっつかまえて買ってもらいました。
英語が分かる人がいて本当によかった…。

さてRER内であった出来事。
行きの車内で、隣の車両から片足のない人が移ってきました。
私たちは車両の一番端っこに座っていましたが、
三人も子供を連れていてかわいそうだと思ったのか、
次の席に座っている人たちから順番に
物乞いをしていきました。
一通りもらった後は次の車両に行ったのか、
そこで降りてしまったのかは分かりません。
フランスでは物乞いが多いのですが、
電車内で物乞いに会うとは思いませんでした。

帰りの車内では、やはり隣の車両から移ってきた人が
私たちのいる車両で大声で何か怒鳴り始めたのです。
なんと言っているかはさっぱり分からず、
語尾の「シルブプレ」「シルブプレ」だけしか分かりません。
同じことを繰り返していっているようです。
この人は酔っ払い?それとも麻薬中毒?
このままこの車両にいていいのか?降りるべきか?
下手におりて目をつけられたらどうしよう?
周りの人の反応をそっとうかがってみましたが、
みんな見ぬふり。逃げる気配はありません。
そのうちその人は降りていきました。

この日は帰りどうにも歩けなくなったお子様のために
バスデビューまでしてしまいました。
駅からほんのいくつか乗るだけなんですが、
バスも地下鉄も乗れるようになったので、
ますます行動範囲が広がりそう。
でもやっぱり気をつけないと。