日本代表追っかけ観戦記

セネガル戦 2001年10月4日 フランス・ランスにて



日本代表がヨーロッパ遠征するという。
当初はイギリスに来るという話で、
ふざけて見に行こうなんて言っていたのだけど、
なんとフランスにも来るというので、
もちろん行くことにした。

平日なのに午後6時キックオフ。
いくらフランス国内とはいえ、隣でやるわけではないので、
当日はダンナは会社早びけ、子供たちは幼稚園午後休み。
万全の体制でランスに向かった!

ランスといえば、シャンパンで有名なあのランスだと思っていた。
ナビに行く先を入力しようとしたら、
なんとスタジアムの住所が出てこない!
住所間違ってるんじゃないの?
しかしここで気づいた。
「ランスのつづりが違うじゃん」
シャンパンのランスはREIMS、これから行くランスはLENS…。
疑いつつもLENSと入力したら、ちゃんと出てきました。
全く方向違いのリール方面だ!
出かけてすぐに分かったので、影響は最小限ですんだ。
どうりで選手たちがリールで練習をしていたわけだ。
(情報はきちんと読みましょう)

約2時間後、目的のランスのスタジアムに着く。
このスタジアム(Stade Felix Bollaert)は98年ワールドカップの会場となったところ。
前売り券を買っておこうかどうしようか迷ったが、
売り場がスタジアム以外ではパリのみだったこと、
フランスとの試合でもないし、平日だし、
絶対当日券でも大丈夫と読んできたが大当たり。
問題なく買えた。
メインスタンド100フラン、バックスタンド50フラン、
お子様は席にかかわらず10フラン。
一応国際Aマッチなのにこんなに安くていいのか?
しかも全席自由…。

試合はすでに始まっていた。
選手たちが近く見える、なかなかよいスタジアムだ。
しかし、メインスタンドもバックスタンドもそこそこ人が入っているが、
空席が目立つ。
事前情報ではあると聞いていたゴール裏は
人を入れていない。
(後日、入場者数は2000人ちょっとと聞いた。
50000人くらい入るスタジアムなのに…)
本当にこれは国際Aマッチ??

腰を落ち着けてメンバーをチェックしてみると、
ややや、これは明らかに主力温存作戦か…。
次のナイジェリア戦に照準を合わせているのだろうけど、
それにしてもセネガルをなめていないだろうか。
その結果が2-0というスコアに表れてしまった。
たいていの試合は見ていて「ここがいい」「あそこが悪い」と
とっかかりが何かしらあるものだが、
この試合は一体なんと表現していいのやら。
まるで草サッカーなのだ。
時差ぼけなのかもしれない。
しかしナショナルチームでそんな言い訳は通用しないのだ。
ナイジェリア戦は大丈夫なんだろうなー、と
不安を心のうちに秘め、家路に急ぐ。


ナイジェリア戦 2001年10月7日 イギリス・サウザンプトンにて



冗談かと思っていたイギリスでの観戦だが、
代表追っかけ家族と化した私たち、
陸路はるばるイギリスの地に乗り込むことにした。
ユーロトンネルでドーバー海峡を越え、
サウザンプトンで前泊、万全を期して迎えたナイジェリア戦!
(イギリス旅行記はこちらへ)

7日、サウザンプトンの町は日本人であふれ返っていた。
無知な私は小さな町だと思っていたのだが、
大きなショッピングセンターがあり、
日曜も営業しているので、
地元の人もたくさん繰り出している。
しかし、この日本人比率の高さには
サウザンプトンの人たちもきっとびっくりしたに違いない。
日本は翌日の8日が祝日だというので、
うまくいけば一日も休みを取らずに日本から見に来られるようだ。
(しかし本当にそんなツアーで来たのだろうか?)

スタジアムは最近建てられたばかりで新しい。
ちょっと国立競技場に作りが似ている。
ホテルをチェックアウト後、下見がてらスタジアムに行く。
朝だというのに、メインスタンド、バックスタンドはもう売り切れ。
前売りを買えるのはコーナーポスト裏の席のみ。
ゴール裏は1時にならないと買えない。
日本人の多さを考え、ここまで来てチケットが買えなくて見られなかったのでは
しゃれにならないので、
ポスト裏でもいいからと前売りを買うことにする。
大人10ポンド、12歳以下の子供3ポンド、これまた全席自由。
(もっともこれまた空席が多かったので、
バックスタンドにこっそり移動して観戦できた)

昼前から雨が降り出し、試合開始(午後3時)前には暴風雨。
スタジアムは屋根つきだったが、
突風にあおられた雨は客席に容赦なく降り込んできた。
それでも客席はまだましだった。
選手たちはもうびしょぬれ。
おまけに一ヶ所池のような水たまりができてしまって、
プレーがそこで行われると敵も味方も一緒になってすべる。
こうなってしまうと試合展開はほとんど運任せ。

今回はさすがにベストメンバーをそろえてきた。
オランダにいる小野伸二もやってきた。
川口は移籍先のイギリスでよいプレーを見せることができ、
アピールできたのではないだろうか。
彼の移籍するポーツマスはサウザンプトンに近く、
客席には彼がファインプレーをすると
立ち上がって拍手するおじさんが見受けられた。
彼はポーツマスのファンなのかな…。

ナイジェリアはけっこう強いチームらしく、
そのチームに対して互角に戦っていた(ように見えた)日本は
そこそこ健闘したのではないだろうか。
2-2というスコアにもそれが表れているのだろう。
もっとも取られた2点はともに凡ミスによるものであることを考えると、
勝てる試合を落とした、とも言えるのだけど…。


サウザンプトンまでは車で約6時間、
このくらいの距離なら見に行けることがわかり、
今度はイタリアにでも遠征に来ないかな~と思ったのだが、
もうヨーロッパ遠征はワールドカップ前はないそうです…。
ちょっと力が抜けてしまいました。